(完)年下男子に惚れました
しばらく、抱き合ったまま泣きあって、疲れて互いの顔を見合わす。



「っぷ、」



誰かが吹き出し、みんなそれにつられて笑い出す。



「あははっ、顔やべえ!!」



「あんたもよ」



ひとしきり笑い、瑠衣が微笑んで言った。



「優菜、ここでやめんの?」



その言葉に私は笑顔を添えて返す。



「そんなわけないじゃん」



「よしっ、行ってきな。チャイム鳴るよ」



瑠衣が私の頭を撫でて、時計を指差した。



いつの間にか、授業も終わるみたい。



これは間違いなく先生たちに大目玉食らうな。



みんなに恩返ししないと。



そう考えていると、チャイムが鳴り響いた。



私は腰を上げて、行ってくるねと笑い、階段を後にした。



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