(完)年下男子に惚れました
「何よおそれ。」


訳が分からず聞き返した私に適当な返事を返してくる莉桜。


「何でもないよ。」


「ああ!わかった!莉桜、私に先越されて悔しいんだ!」


「そうそう。羨ましいわー。」


そんなこと思ってもないような棒読み。


プクーッと口を膨らませて剥れた私の頭を軽くチョップして莉桜は言った。



「後悔しないようにね。」


「何それ〜。」


頭を抑えながらヘラヘラと笑っていたが、莉桜のその真剣な眼差しがあまりにも綺麗で、思わずドキッとした。



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