(完)年下男子に惚れました
「散々な一日だった…。」
重い溜息をつきながら独り言をつぶやく。
ああ、今週一週間私のあだ名はけん玉部員なんだろうな。
そう思って自分のこのドジさ加減を恨む。
自慢じゃないがこういうドジは何回も踏んできた。
とぼとぼと一人で孤独に部活に向かう。
我が城北第一中学剣道部は昔、絶対王者って言われるほど強かったらしい。
そのため道場が異常に立派だ。
ちなみに今は強いか弱いかで言ったら強いかなっていう格付け。
顧問だって今年から何故か初心者なのだ。
そして、道場の方向へ曲がろうとした時だった。
「けん玉部ってこっちですか。」
はなっから馬鹿にする気満々の声をかけられて勢いよく振り向いた。