(完)年下男子に惚れました
練習が終わり、私は一人で道場の扉を開け自転車小屋へ向かっていた。


「先輩にしてはカッコよかったですよ。」


後ろから聞こえた声に振り向くとそこには悠雅が立っていた。


「まあね。」


自慢げに頷いたが、ちゃんと悠雅の方を向き直して言った。


「ありがとね。悠雅のおかげだよ。今回は。」


素直にそう言うと、悠雅はニヤッと笑い言った。


「これで貸し1っすね。」


「そういうのがなかったらいい後輩なんだけどね。」


ため息を吐きながら眼を細める。



そのまま、結局いつもの軽口合戦になる。






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