(完)年下男子に惚れました
結局、そのあとも激しい攻防戦が繰り広げられたもののお互いに決めることはできず、悠雅の一本勝ちで終わった。


決勝進出が決まった。


礼をして戻ってきた悠雅に口パクでおめでとうと言うと当たり前とでもいうような笑みを浮かべた。


そばで面を取っている悠雅に話しかけようとした時だった。


「決勝進出おめでとう‼︎すーっごくカッコよかったよ。よくわかんなかったけど。」


見たこともない女の子が1人、悠雅に話しかけた。


「お、玲那。きてたんだ。ってかわかんなかったのかよ。」


そんな女の子に悠雅も普通に返事をしている。


「えへへ。だって剣道難しいんだもん。同じ中学校の子に教えてもらってたんだけどさ、やっぱわかんなかった。これから頑張るね‼︎」


ニコニコと笑いながら話を進めるその女の子。


きっと、この子は…。


「あの子じゃない?黒田くんの彼女。」


「私もそれ思った。プリクラぼかしてあったけど多分あの子だよ。」


そばで一年女子のヒソヒソとした話し声が聞こえる。



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