一方通行 1
大「んー、相変わらずおばさんの飯は美味い!」








夕飯時、いつもと変わらないように食事を囲む。








そんな大翔を、箸をくわえたままボーっと見る。





























あんたの本心はなに?







もし好きなら、遠慮することない








両想いなんだから







一緒になればいい。


























そうなればいい







うんん、そうして



























心の中で、何度もそんな事を言う。



































大「何見てんだよ。」







ご飯のお茶碗を持ったままの私を、不審に思ったのか








大翔が顔を覗き込むように言ってきた。








「え?」









我に返った拍子に、くわえてた箸が落ちた。


























「あーあ・・・」








茶碗を置き、机の下の箸を拾いながらため息をつく。


















新しく箸取り換えるのも面倒だし、食欲もそこまでないし









「ごちそうさま。」









母「もういいの?」








「んー、寝る。」








空いた食器のみを流しに置くと、そのまま部屋に向かった。



























滅多に使わない勉強机とセットの椅子に








ドカッと豪快に座る。
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