一方通行 1
物置状態の机







その上に乗ってる、幼い頃の4人の写真。








共通の写真で、4人が一枚持ってる


















この頃は、好きだとかそんな感情が分からない子供で








いつも笑ってて








楽しかった
























戻れることなら戻りたい







好きじゃなくなれるなら、そうしたい








私だって








今の関係を壊したくない




























私が我慢すれば、済む話なのに・・・








「私の感情さえなくなれば、戻れるのにね・・・」

























幸せそうに笑ってる幼い頃の私達







ずっと見ていられなくて








静かに、写真たてを倒した。













































ドタドタッ!









「うるさ・・・」









何事かと思い、椅子から立ち上がる。





























大「お邪魔しまーす!」








勢いよく開けられたドアと共に







大きな声で入ってきた大翔。


















さっきのうるさいのは、階段上る音だったのか







もっと静かに上がってこれないもんかね・・・







「何?今日、ゲームの気分じゃないんだけど。」








ベッドに腰掛けると、けだるく言う。









大「そう言うなよ。お前との日課こなさないと、一日が終わった気がしない。」









知るか。









私の意思など無視し、勝手にゲームソフトのある棚を物色していく。









もう勝手にさせておこうと思い、勢いよく寝転ぶ。



























大「寝るのか?」









「んー。」









寝転んだまま答える。








大「じゃあ、俺も寝よ。」









「は?」







どう言う意味だろうと、起き上がろうとするが









大「寝るんだろ?」








起き上がろうとした私を無理やり寝転ばせると








狭いベッドの上、私の隣に仰向けに寝転んだ。




























「ここで寝る気?」








大「お前の匂いこもってるから、すぐ寝れる。」







こんな狭い所で寝てほしくないのと








昨日の今日の事








しかも









「匂いとか、変態だから。キモい。」









今日の昼から思ってたけど。







幼馴染じゃないと通じない冗談だ。

























大「しょうがねーだろ!お前の匂いが落ち着くのは、事実なんだし。」









そう言うと、私の後頭部に手を回し









頭に顔をうずめてきた。
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