一方通行 1
「のんきなもんね。」








大翔の寝顔を見つめる








大きくなって寝顔なんて、意識して見たことなかったけど








黙ってたら、昔みたく可愛らしいのに。


















子供っぽく見えても、大翔も成長したんだよね









気づかない内に大きくなって、力も敵わなくなった。








いつまでも子供扱いしてたけど、立派な男だ









「ちょっとは見直してやるよ。」








寝てる大翔の頭を、軽くデコピンをすると







笑いかけて言った。




































「よし。」









大翔はこのまま寝かせといて、私は風呂に入るか。
















着替えを出すと、風呂に向かう。





































「んー、いい湯。」









思いきり足を伸ばして入る湯船は最高。









一日の疲れとか、モヤモヤとか







汚くなった自分が、洗われる気がする。
















だから毎回、風呂で自覚する








私は何を考えてたんだろうと







醜い自分を叱責する。




























風呂に入って自覚したところで








もう遅いのに・・・
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