一方通行 1
「優那・・・」








優「ん?」









鏡を見て、身だしなみを整えてる優那を







鏡を通して見つめる。









「大翔が泊まってたの、知ってたでしょ?」



















来てたの?








なんて知らないように言ったけど









知ってたでしょ?

















だって昨日、私の部屋で寝てる大翔を見てたんだから。

















鏡の向こうから見える優那は








髪を整える手を止め









動かなくなった。




























「優那、何隠してるのか知らないけど。大翔の事・・・」









優「やめて。」









私の言葉に反応したのか、固まってた目線が








鏡を通して私に向けられた。



















その表情は、今までに見たことがないくらい








焦りに満ちたもので







何も言えなくなった。


















いつも凛としてて、余裕のある優那が初めて見せる表情

























優「何も言わないで。知ろうとしないで。」









「優那・・?」









強めの口調に、少し怯んでしまう
そんな優那を見るのが初めてで・・・









優「お願い・・・」









私の方を向くと、弱々しくそう言った。




























優那は何を抱えてるの







なんで、素直に認めないの








なんで気持ちを明るみにしようとしないの









優那なら、大翔だって・・・





























それでも懇願するような表情を見せる優那に









私は何も言えず








静かに見つめるだけだった。
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