一方通行 1
「いってきまーす。」








リビングに顔を出すと、けだるく言う。









母「あんた、堂々と遅刻?」









食器を洗ってた母さんが、呆れたように言う。









「お隣にも同じこと言ってください。」








それだけ言うと、玄関に向かう。




























「私もなかなかだな。」








玄関前の全身鏡を見て、ボソッと言った。









鏡に映った私は、2年生とは思えない着崩し。








スカート丈はそこまで短くないけど、校則のリボンを外し、ボタン1個開け。








と言っても、きついから外してるだけで、露出があるわけではない。








校則厳しいのに、私って勇者








なんて褒めてみる。







優那なんて真面目だから、きっちり着ちゃってるもんな。



















ローファーに足を通すと、家を出た。





























「まだ寝てんのかな。」








ぼやきながらも、隣の家のインターホンを鳴らす。





























「出ないし。」









携帯を見ると、とっくに遅刻の時間。








起きてすらいないのか、こいつは。









そう思い、何度もインターホンを押す。


















すると、騒がしくドタドタとする音が聞こえ









大「うるさい!」









勢いよく、玄関の扉が開かれた。
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