一方通行 1
同い年だというのに、むしろ年下の様に感じられる子供っぽさ。
それが逆に、私にとっては親しみやすかったりする。
実の兄の様に思って、実の姉の優那より仲がいいかも。
・
・
・
大「凛那ー。」
階段をドタドタ降りる音と共に、呼ばれた声。
・
ソファに座ったまま振り返ると、ネクタイを結ばずに首から掛けてる状態のまま。
大「ん、やって。」
当たり前かのように、胸元を突き出してきた。
「いい加減、自分でできるようになりなよ。」
グチグチ言いながらも、ネクタイを手に取る。
大「お前がやってくれるから、覚える必要ない。」
得意げに笑う大翔。
呆れながらも、毎朝の様に結んでやる。
遅刻した時も、わざわざ教室で私にやらせるほど。
いい歳してネクタイも結べないなんて、少し情けない気もするけど。
・
「はい、出来た。」
ボタンを一つ開けた上に、ゆるく結ばれたネクタイ。
大「んー。」
返事をすると、そのまま洗面所に行ってしまった。
「マイペースなやつ。」
・
・
あんなでも、一応学校のモテ男だったりする。
まぁ、あのルックスならうなずけるけど。
毎日近くにいる私には、天然でのろまにしか見えない。
それが逆に、私にとっては親しみやすかったりする。
実の兄の様に思って、実の姉の優那より仲がいいかも。
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大「凛那ー。」
階段をドタドタ降りる音と共に、呼ばれた声。
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ソファに座ったまま振り返ると、ネクタイを結ばずに首から掛けてる状態のまま。
大「ん、やって。」
当たり前かのように、胸元を突き出してきた。
「いい加減、自分でできるようになりなよ。」
グチグチ言いながらも、ネクタイを手に取る。
大「お前がやってくれるから、覚える必要ない。」
得意げに笑う大翔。
呆れながらも、毎朝の様に結んでやる。
遅刻した時も、わざわざ教室で私にやらせるほど。
いい歳してネクタイも結べないなんて、少し情けない気もするけど。
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「はい、出来た。」
ボタンを一つ開けた上に、ゆるく結ばれたネクタイ。
大「んー。」
返事をすると、そのまま洗面所に行ってしまった。
「マイペースなやつ。」
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あんなでも、一応学校のモテ男だったりする。
まぁ、あのルックスならうなずけるけど。
毎日近くにいる私には、天然でのろまにしか見えない。