君に遺された恋
ジオラス様が部屋を訪れドアをノックする。
私はその様子をイリスと見守っていた。

コンコン
「レグルス!入るぞ」

ガチャガチャ


しかし勿論鍵がかかっている。


コンコン
「おーい、レグルース。看てやるから鍵開けてくれ。」


返事なんてあるわけ無い。


コンコン
「レグルス?」


イリスが
「レグルス様、どうしたんですかね?」
と、つぶやく。

「そ、そだね…」と返事するのが精一杯。


コンコン
「おい、レグルスってば…
おかしいな…部屋から出ているなら掃除の使用人の為に鍵は開けてるだろ?
かかってるって事は中に居るんだよな?」

ジオラスが首をかしげる。


私は心臓の音が聞こえてしまうんじゃないかと思うほど
緊張してその様子を見ていた。

「ね、おかしくない?」

ジオラスが私達に聞く…
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