君に遺された恋
私は翌朝からお母様が居ないことを良いことに、
日が暮れるまで、書斎にある魔女についての本を読みあさった。

頭を…記憶をいじることのできる魔女は…
涙…か。

体に魔法をかけられる魔女は…唾液?!

おえー!そりゃ魔女の医者も居ないはずだ。
人の唾液なんて飲みたくないものね。


なんて思いながら知らない知識を蓄えていく。
私が安心したのは「かけた魔法に期限は無い」という項目。

よかった…レグルスにかけた魔法は消えることがないんだ。


窓の外に見える、近くて遠い城を眺めてレグルスを想う。


力が覚醒したこと、もうしばらく隠しておこう。
まだレグルスがまっすぐに愛してくれる幸せに浸っていたいから…


さ!今日はここまでにして、明日は朝から買い出しに行かなくちゃ。
そろそろ食べ物も尽きてきたし。
お母様はどこへ行ってるのかしら…
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