君に遺された恋
好きな人と1つになりたいって、人間の本能なのかしら。

私は少しでもレグルスに触れたくて彼のシャツのボタンに手をかけた。
勿論、今回は血が吸いたかった訳じゃ無いわ。

すると以前同様、またしてもレグルスが私の手を握って制止する。


「どうして?」

「ごめんミラ…幻滅されるかもしれないんだ…」

「へ?何が?」

目をそらして唇を噛んでいるレグルス…
全く予想がつかない。

「私…あなたのこと、受け入れるわ。
幻滅なんてしないから…」

「…なんだ…。」

「え?」

「アザだらけなんだ…」


そう言うと自らシャツのボタンを外すレグルス。
初めて見る彼の体には無数のアザ…

私は言葉を失った。
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