君に遺された恋
王様の部屋の前で聞き耳を立てようかと思ったけどそれは無駄。

王様の部屋では極秘の会話が漏れないように、
他の部屋よりも壁が厚くできてる。


20分くらい経った頃、
ようやく拭き掃除が終わった私は
バケツを持って立ち上がる。

しかしその瞬間…

「きゃっ…!!」

後ろから誰かにぶつかられ、よろけた私はその「誰か」に抱きとめられた。


「レ…レグルス様?!」

「あ、ごめんねアル。ちょっとぼーっとしてた。」

「はっぁああのっっ!!」


動揺してうまく言葉が出ない。


「ん?どした?」

耳元でレグルス様の優しい声がする。
< 58 / 173 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop