強引同期と偽装結婚することになりました
「弱いところも全部さらけ出してよ」
あまり、ここに長くいるわけにもいかなくて、とりあえず仕事に戻ることにしたけれど、優木くんは部署に戻るまでの間、一度も口を開くことはなかった。
柳くんを辞めさせる覚悟。きっと、何かの間違い。そうに決まってる。彼がわざと連絡を伝えなかったなんてあり得ない。
「優木くん、私、ちょっと社長に謝ってくるね」
「・・・ああ」
優木くんにそう声をかけて、自販機で缶コーヒーを二つ買って屋上へと急ぐ。
やっぱり社長は一人、タバコをふかしている。大きく一回深呼吸をして、ゆっくりと社長に近づいた。
「・・・社長。さっきはすみませんでした」
「篠宮か。俺も言い過ぎたな」
「そんな、とんでもないです」
そう言って、社長に買ってきた缶コーヒーを渡すと、頂くなと言ってプルタブを開け、一気にコーヒーを流し込んだ。
「悪かったな。力になれなくて」
「何を言ってるんですか。優木くんから聞きました。社長が先方に企画を推し進めてくれたこと。感謝してます。本当にありがとうございます」
「お前の初の企画だからスムーズにいってほしかったんだけどな。あんな企画、提案してくるなんて思わなかったぞ。入社当初は本当に数うちゃ当たる企画案ばかりだったからな」
「そうでしたね」
柳くんを辞めさせる覚悟。きっと、何かの間違い。そうに決まってる。彼がわざと連絡を伝えなかったなんてあり得ない。
「優木くん、私、ちょっと社長に謝ってくるね」
「・・・ああ」
優木くんにそう声をかけて、自販機で缶コーヒーを二つ買って屋上へと急ぐ。
やっぱり社長は一人、タバコをふかしている。大きく一回深呼吸をして、ゆっくりと社長に近づいた。
「・・・社長。さっきはすみませんでした」
「篠宮か。俺も言い過ぎたな」
「そんな、とんでもないです」
そう言って、社長に買ってきた缶コーヒーを渡すと、頂くなと言ってプルタブを開け、一気にコーヒーを流し込んだ。
「悪かったな。力になれなくて」
「何を言ってるんですか。優木くんから聞きました。社長が先方に企画を推し進めてくれたこと。感謝してます。本当にありがとうございます」
「お前の初の企画だからスムーズにいってほしかったんだけどな。あんな企画、提案してくるなんて思わなかったぞ。入社当初は本当に数うちゃ当たる企画案ばかりだったからな」
「そうでしたね」