強引同期と偽装結婚することになりました
「もしもし」
「葵。お母さんやで。今週末やけどあんた、泊まりで帰ってくるやろ?従姉妹の美由紀ちゃんもあんたの結婚話聞きたい言うて来てくれるみたいやし」
「あ、あのね。お母さん。あの・
・・」
「お父さんも隆太もみんな楽しみにしとうからね。ほんませっかく帰ってくるんやし、そのお相手の人と観光もしたらええねん。なっ、休み取られんの?」
「あの、お母さん。その話なんやけど、実は・・・」
「あっ、ごめん。葵。お父さんが呼んどるからまたね。週末、楽しみにしとうからね」
一方的に切られた電話。久々に聞いたお母さんの弾む声。この間掛けた時はすごく驚くばかりだったから。
仕事が忙しくてなかなか帰れなかったからようやく取れた休みに彼と結婚の報告をするはずだった今週末。
それなのに、それももう出来ない。でも、言えない。結婚詐欺にあったなんてお母さんやみんなを心配させるようなこと言えない。
でも、お母さんと話して少しだけ落ち着いた。いや、落ち着かざるを得なくなった。でも落ち着いたことで現実と向き合わなくてはいけない。
パソコンをつけて検索ワードに『結婚詐欺 被害者』と打ち込んだ。するとそこには目を疑うようなことが書かれていた。
「葵。お母さんやで。今週末やけどあんた、泊まりで帰ってくるやろ?従姉妹の美由紀ちゃんもあんたの結婚話聞きたい言うて来てくれるみたいやし」
「あ、あのね。お母さん。あの・
・・」
「お父さんも隆太もみんな楽しみにしとうからね。ほんませっかく帰ってくるんやし、そのお相手の人と観光もしたらええねん。なっ、休み取られんの?」
「あの、お母さん。その話なんやけど、実は・・・」
「あっ、ごめん。葵。お父さんが呼んどるからまたね。週末、楽しみにしとうからね」
一方的に切られた電話。久々に聞いたお母さんの弾む声。この間掛けた時はすごく驚くばかりだったから。
仕事が忙しくてなかなか帰れなかったからようやく取れた休みに彼と結婚の報告をするはずだった今週末。
それなのに、それももう出来ない。でも、言えない。結婚詐欺にあったなんてお母さんやみんなを心配させるようなこと言えない。
でも、お母さんと話して少しだけ落ち着いた。いや、落ち着かざるを得なくなった。でも落ち着いたことで現実と向き合わなくてはいけない。
パソコンをつけて検索ワードに『結婚詐欺 被害者』と打ち込んだ。するとそこには目を疑うようなことが書かれていた。