強引同期と偽装結婚することになりました
「私、優木くんのこと、知ってるようで何も知らないんだな。結構強引だし、すぐ隠し事するし。そんなところ全然知らなかったもん」
膨れっ面でパスタを食べる。本当、仲良しだと思っていたのに外面ばかりしか知らなかったなんて本当、悔しい。
「言っただろ?俺はヘタレだって。だけどそういう部分を人には見せたくないから隠してたんだ。葵が知らなくても当然。というか、鈍感の葵に気づかれたらもうヘタレ男だって会社の奴らにも気づかれてるってことだからな」
「鈍感?鈍感って何?私、鈍感じゃない」
「激ニブだろ。まあでもこれからは隠し事はしない。なるべく格好つけずに素のまま、過ごすことにする。それとパスタも好きだけど、俺が一番好きなものは・・・」
「あっ、わかった。イカナゴの釘煮でしょ?最近、ずっと食べてたもんね。わかるわかる」
「・・・鈍感」
優木くんのボソっと言った独り言は聞こえなかったけれど、少しは緊張が解れた。
そんなとき、また掛けていたテレビから流れてきたニュースは聞きたくもない結婚詐欺のニュースだった。
膨れっ面でパスタを食べる。本当、仲良しだと思っていたのに外面ばかりしか知らなかったなんて本当、悔しい。
「言っただろ?俺はヘタレだって。だけどそういう部分を人には見せたくないから隠してたんだ。葵が知らなくても当然。というか、鈍感の葵に気づかれたらもうヘタレ男だって会社の奴らにも気づかれてるってことだからな」
「鈍感?鈍感って何?私、鈍感じゃない」
「激ニブだろ。まあでもこれからは隠し事はしない。なるべく格好つけずに素のまま、過ごすことにする。それとパスタも好きだけど、俺が一番好きなものは・・・」
「あっ、わかった。イカナゴの釘煮でしょ?最近、ずっと食べてたもんね。わかるわかる」
「・・・鈍感」
優木くんのボソっと言った独り言は聞こえなかったけれど、少しは緊張が解れた。
そんなとき、また掛けていたテレビから流れてきたニュースは聞きたくもない結婚詐欺のニュースだった。