強引同期と偽装結婚することになりました

「俺たち、結婚やめよう」

30日まで後、一週間を切った。結婚式場はなんと、最短一週間で結婚式が出来る結婚式場を優木くんが見つけていたらしく、そこにお願いすることにした。

「葵、悪い。やっぱり2人揃っての休み
は難しそうだ。葵の休みは俺が代わるから打ち合わせ、一人で行ってもらえるか？」


最短、一週間で結婚式が出来るなんてすごい。とはいえ、一度は打ち合わせや衣装合わせが必要。でも、今月はもう休みが合わない。

ただでさえ、30日だって休みを代わってもらえるかすら危うくなっていた。

繁忙期ではないとはいえ、そう何度も何度も休みを変更してもらうのはあまりいいことではないし、理由が理由とはいえ、それも会社には言わないと決めたこと。


「分かった。式場には私、一人で行ってくるね。それと両親にもちゃんと報告しとくね」


「悪いな。本当ならしっかりとちゃんとした形で連絡しなきゃいけないのに」


「ううん、大丈夫。うちの両親も結婚式は今月中でもいいって言ってたし。電話切ったらすぐに連絡しとくね」