強引同期と偽装結婚することになりました
「お昼、お父さんの話ちゃんと聞いた。本当にその通りだと思った。俺、焦ってたんだな」
「お父さんに何を言われたの?」
「葵との結婚を反対したりはしないけれど、結婚式には出ない。その結婚式はばあちゃんのための結婚式で、葵のための結婚式じゃないから。それに、葵だって本当はもっと結婚式でやりたいことがあるって」
「私は、おばあさんを結婚式に招待してあげたい優木くんの希望を叶えたい。それでいいんだよ」
「・・・本当か?本当はやりたいことあるんじゃないのか?俺に理想があるように、お前にも理想の結婚式があるんだろ?」
「・・・ないよ、ない。私は、優木くんと、結婚出来たらそれで・・・」
「お父さんに言われたよ。俺の気持ちも分かるけど、娘の本心もわかってやってほしいって。ごめんな、俺。葵のこと何も分かってなかった。葵が側で協力してくれるからそれに甘えてたんだ」
「違う。本当に違うの。私は・・・」
言いかけた私を制し、首を横に振る優木くん。違う。私は、私は優木くんの願いを叶えたかった。
おばあさんを結婚式に招待したいっていう優しい優木くんの願いを。それなのに・・・。
「俺たち、結婚やめよう」
一番言わせたくないセリフを私は彼に言わせてしまった。
「お父さんに何を言われたの?」
「葵との結婚を反対したりはしないけれど、結婚式には出ない。その結婚式はばあちゃんのための結婚式で、葵のための結婚式じゃないから。それに、葵だって本当はもっと結婚式でやりたいことがあるって」
「私は、おばあさんを結婚式に招待してあげたい優木くんの希望を叶えたい。それでいいんだよ」
「・・・本当か?本当はやりたいことあるんじゃないのか?俺に理想があるように、お前にも理想の結婚式があるんだろ?」
「・・・ないよ、ない。私は、優木くんと、結婚出来たらそれで・・・」
「お父さんに言われたよ。俺の気持ちも分かるけど、娘の本心もわかってやってほしいって。ごめんな、俺。葵のこと何も分かってなかった。葵が側で協力してくれるからそれに甘えてたんだ」
「違う。本当に違うの。私は・・・」
言いかけた私を制し、首を横に振る優木くん。違う。私は、私は優木くんの願いを叶えたかった。
おばあさんを結婚式に招待したいっていう優しい優木くんの願いを。それなのに・・・。
「俺たち、結婚やめよう」
一番言わせたくないセリフを私は彼に言わせてしまった。