わたしに恋してくれないと困ります!
__ピッ

通話を終えた後、柱の向こうに人影がみえた。うそでしょ…。

「あのー、いつからそこに?」

覚悟を決めて声をかける。そこには黒髪でブラウスに眼鏡をかけ、読書をしている端正な顔立ちの男の子がいた。

「お前がくるまえ?」

とってもそっけない返事がかえってくる。わたしに興味なさそうだなぁ。ってそこじゃない。

「…ってことは今の会話きいて…?」

「あー、お前が____」
「す、ストップーーー!」

彼の口をふさぐ。無理ムリむり!!聞かれてたなんて!わが家の秘密…。どうしようどうしよう!頭がぐるぐるする。

「そ、それは親族のみ秘密なんです!だから…あなたには…わたしの旦那になってもらいますね」


これしか方法は思いつかなかった。秘密がバレちゃったんだもん。



入学初日にわたしの運命は動き出した。
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