アオゾラ

___3年前…

いつになく雨が降ったとき
俺は傘を持たずに塾に行っていたため
しばらく雨が止むのを待っていた。

なかなかやまないなぁ…
どうしよう、濡れて帰るか…

あ、学校に置き傘あったんじゃね

塾は学校の隣にあったから
俺は全力疾走して学校へ行った。

ん?まだ誰か残っているのか?
まだ6時ぐらいだといえど
冬だから外は暗め。

女子生徒3人くらいが
何かを話しながら歩いてくる。

「アイツのせいで時間くったわ」
「ねぇ…もうこんな事やめようよ…」
「うん、ウチもちょっとやり過ぎだと…」

バァンッ

誰がが壁に打ち付けられる音がした。

「じゃぁなに?
オマエはアイツのこと許せるわけ?」

「そういうわけじゃ…」

「中1のときからウチらずっと
碧斗くんのこと好きだったんだよ!?」

え、俺?

「毎朝殴って蹴ってやってんのにアイツは
碧斗くんに対する態度全然変えないし、
むしろ碧くんは私が守る!とか言って
どこの悲劇のヒロインだよ、うける」

は?碧くんとか呼ぶヤツ1人しかいねーぞ。
まてよ、なんだよそれ。

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