アオゾラ

「おい、どういうことだ」

「あ、あ、碧斗くん!
なんでこんなとこに?」

振り返り、一瞬青ざめた表情をしたが
すぐに声を高くして俺に上目遣いで
せまってくるクソ女。

「どういうことだってきいてんだよ」

「いつもの碧斗くんじゃないよ?
大丈夫…?」

大丈夫じゃねぇーよ。

「質問に答えろよ、クソ女」

俺はクソ女を蔑んだ目で見下ろした。

間が空いてクソ女がぷるぷると震えだした。

「クソ女とか…私は碧斗くんのことが
好きなのになんで…あの子ばっかり」

「雛乃はどこだ」

「知らない」

バァンッ
俺もこの女と同じことをしてやった。
驚いたのか反射的に女は涙を流した。

でも今はそんなのに構っている暇はない。

首根っこを掴んでやった。
彼女は恐怖で震えている。

「言えっつってんだろ。
言わないと殴るぞ」

「ひぃっ!!きょ、教室!!」

首元を掴んだ手を離し、
俺はすぐさま駆け込んだ。

彼女はその場にへたりこんで
震えながら泣いている。

雛乃無事でいろよ…

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