片思い
海辺ー


さっきコンビニで買った

あの物体を


硝が飲み始めた。


「美嘉も飲んでみ。」


と、差し出され…


口にしてみた。


意外に


美味しかった。


「どうや?! 美味ないか?!」


「うん。 結構いけるかも…。」


「せやろ〜!!」


と、満面の笑みを浮かべた。


少し歩いて


椅子に座り


いろんな話をした。


私は


気になっていたことを


硝に聞いてみた。


「硝って…。」


「どないしたん?!」


「美嘉の紹介の前にも、紹介に


行ったやろ。」


「せやったかな…。」


「美嘉のツレの千夏が連れて


来たやろ!!」


「おぉ!! あの目のグリっとした


女な。」


「あの子、結構中学ではモテて


たんやで。」


「ふ〜ん。 俺は、あの日だけやな。


興味無かったからな。」

何だか嬉しくて


「そうやったんやぁ…。」


と、言った顔がにやけていた。


勝ったからではなく…


【興味がない!!】


その言葉が嬉しかった。

また少し


私は


硝が好きになった。
< 13 / 18 >

この作品をシェア

pagetop