久瀬くんは〇〇恐怖症
そう答えると、

和樹はカウンターに頬杖をついて口を開く。

「お前は、久瀬のこと『かっこいー!』とか思うのかっつーことだよ」

か、『かっこいー!』!?

「え、えっと、かっこいー!っていうより…」

好きだな…って思うけど…

まあこんなこと、和樹には絶対言えない…!

「ま、まあ和樹よりは全然かっこいいよね」

「…おいこら妹。
もっと兄を敬う精神を養え」

「え、やだよ」

そう言ってお皿を全部洗い終えた私に、

和樹は再度ため息をついて、

体を横に向ける。

「まー、んなことはどうでもいいんだよ。
…なんでこんなに話脱線してんだか…」

「自分が敬えとか言ったからだよ」

そう言った私に、

和樹はまあ聞け、と私の方を向く。
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