久瀬くんは〇〇恐怖症
ゆっくりと顔を上げると

目を合わさぬようにと必死な久瀬君。

…き、気まずいな〜…

「く、久瀬君、プリント写し終えたんだけど…」

そう言ってゆっくりと近づいて

久瀬君の机にそっとプリントを置く。

「あ、ありがとうございました…」

「…あ、ああ……」

えーと、もう教室に帰った方がいい…よね??

「ではこれで…」

そう言って久瀬君の机から離れようとしたとき。

「あれ〜?めっずらしー、久瀬が女子と話してるぅ〜」

なんとなく鼻につく言い方にそっちの方を見ると、

えーと、なんというか…

私なりの言い方でいうと、

"キラキラ女子"がいました。

なんかこう、

リア充でおしゃれできらきらしてる、

みたいな人たち。

「えっ、下梶君の双子の妹!」

「おお、マジじゃんっ。
やばい、ちょっと仲良くしときたいかも!」

「うんうん!」

そうよくわからないことを言うと

ダダーっと私の元に来るキラキラ女子たち。

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