久瀬くんは〇〇恐怖症
皐月side

ざわざわした廊下を歩いて行く。

ちらちら視線を送られてるのは重々承知だが、

そんな一方で

今の俺はどんな顔しているんだろうか。

あんな可愛い顔見てにやけずにいられない…

そう思ってパッと口元を覆う。

…下梶が倒れて、側に杉浦がいるのを見た途端

つい駆け出して、下梶を連れていって…

しかもいわゆるお姫様だっこで。

…って、ちょっと待て、

今更だけど、俺はなんて行動を…

思わず壁に頭を押し付けていると、

和樹がこっちに来るのが見えた。

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