久瀬くんは〇〇恐怖症
「…それ。高校生の男と猫の話。
何年か前に賞も受賞してる」

「…!そうなんだね、
そういえば久瀬君、家で猫飼ってるよね?」

「は?なんで知って…」

そう言って驚いた表情を見せる久瀬君に

笑顔で口を開く。

「昨日の写真に猫のしっぽが写ってたから」

「ああ…そういやじゃれてきたな」

「猫ってかわいいよね。
私大好きなの」

「へぇ…飼ってんの?」

「ううん、ママがアレルギーで飼えないんだ。
昔、内緒で野良猫入れたらママのくしゃみとまらなくて。
結局バレちゃって友だちに譲ったの」

「ふぅん…」
< 41 / 293 >

この作品をシェア

pagetop