久瀬くんは〇〇恐怖症
皐月side

去って行く背中を見つめながら、

本棚にもたれかかる。

「なあ、いいのか?
克服したわけじゃないんだろ?」

「いや、俺が言い出したんだよ」

「…は?」

…俺の名前は久瀬皐月。

高校1年16歳で、女性恐怖症。

そんな俺が、この親友である和樹の"妹"、

下梶優雨を家に招いた。

「なにがどうなってんだ?」

「俺にもわからん」

「わからんってお前…」
< 44 / 293 >

この作品をシェア

pagetop