久瀬くんは〇〇恐怖症
そう大声で呼ぶと、

間も無くドタドタと階段を下りてくる音が。

「優雨、なんか壊したのか…って、え、人っ?」

「和樹、久瀬君呼んできてっ!」

「…う、うるせぇ…やべぇ、耳が…幻聴が…」

し、しまった、

この人倒れてるのに大声なんてっ…

「す、すみませ…「…兄貴!?」

謝っている途中で久瀬君が二階から下りてきて、

倒れている人に近寄ろうにも近寄れずにいる。

あ、そっか。

そう思いつつ倒れた人の側を離れると

駆け寄ってその人を睨む久瀬君。

「また俺の言ったこと無視しただろ」

「皐月〜…だって俺料理できねぇんだもん」

「なら料理教室でもなんでも通えよ」
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