久瀬くんは〇〇恐怖症
そう思ってこっそりため息をつくと、

お兄さんが不意に私に声をかける。

「えーと、改めて、オムライスありがとう。
美味しかったよ」

「あ、いえ、口にあったようでよかったです」

そう言って笑顔を見せる。

「うーん、100点の笑顔。
皐月の彼女なんて誤解してごめんね」

「い、いえ…」

まあちょっとびっくりしたけど…

そう思っていると

お兄さんが爽やかな笑顔で再び口を開いた。

「ところで自己紹介まだだったね。
俺は皐月の兄で、久瀬涼介(くぜりょうすけ)。よろしくね〜」

おお、爽やか〜…

さっき倒れてた面影まったくない!

「こちらこそよろしくお願いします。
下梶優雨です。
こっちが兄の和樹で、双子です」

「へぇ、双子ちゃんか〜、なんかいいな」

「あ、あはは…」
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