陽だまりのなかの僕ら
プロローグ
すきだよ。
そう言えたら、どんなに楽だろう。
この距離感はとてももどかしい。
兄妹みたいなのかな、
それとも仲のいい幼馴染み?
・・・ふとした瞬間にきみを思い出すの。
あの時、ああ言っていれば、
あんなに泣かなくて済んだかなぁ。
とか、今も考えたりする。
君がいなかったら、私はどうなってたかな。
『カシャ・・・』
優しく傘をすぼめて、空を見上げる。
そして、雨上がりの太陽を見つめた。
毛先がいくつかの束になって、水が滴る。
眩しい太陽。
そしてたくさんの陽だまり。
これは、全部きみがくれたもの。
感謝しています。
そしてこれからも、
あなたをずっと、愛し続けます。
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