陽だまりのなかの僕ら
一瞬間があく。
「・・・そっか。」
でもすぐにおうちゃんは私の手首を離した。
(・・・ここ、エアコン効いてるよね?)
身体が火照って熱い。
「これ!この野菜の切り方!わかんないから教えて!」
すぐにおうちゃんは藍実の「隣」に行った。
あれ?後ろに回ってやってあげないの?
そんなことを疑問に思いながらも、野菜の下処理を一生懸命にやった。
でも、隣に立ってるだけでもちょっと、もやってする。
近くでそれを見ているのが嫌で、急いで隆貴さんのとなりへ行った。
卵をかき混ぜている最中だった。
「あれっ、詩麻ちゃん。」
今やっと気付いたのか、
私を見て微笑んだ。