陽だまりのなかの僕ら
ほんのりした冷たさが離れるとともに、私も瞑っていた目を開ける。
「・・・熱はないみたいだね。」
それと同時に、安心したように隆貴さんが言った。
あはは、すごくどきどきした。
「ごめんね、ありがとう。」
ドギマギしながら、ギクシャクと笑った。
不意に、隆貴さんのクセの前髪をかきあげる行為が目の前で起きた。
チラチラ見え隠れする小さなピアス。
だんだんうるさくなる心臓。
私の心臓って安いなぁ。
何にでもドキドキするよ。
私たちはそのまま、しばらく見つめあっていた。
―――・・・すると