陽だまりのなかの僕ら
でもママは、パパが自殺したことを、自分が気付かなかったからだと、自分を責めた。
責めて責めて責めて責めて・・・。
私がいなければ、危うく自殺していたかもしれないという時もあった。
度々、私にママは泣きついた。
「ごめんね、ごめんね・・・」って。
私はそれが辛くて、しばらく引きこもったりもした。
でもある日。転機が訪れた。
ママが連れてきた、新しい、"パパ"・・・。
優しくて、強くて、家族思いで。
私にも、これ以上ないほど愛情をたっぷり注いでくれた。
やがて、ママには笑顔が戻った。
新しい"パパ"は、パパにそっくりだった。
円満な、家庭だった。
・・・でも、私は、何かが足りなかった。
あの温もりは、もう、ここには存在しない。
あの笑顔も、あの声も、あの優しさも・・・
まるで、全部が幻だったかのように。
私の記憶から、パパは、薄れていった。
そして新しい、"パパ"の記憶で、パパが塗られていった・・・。
何年経っても、私の深い溝は、埋まらなかった。
・・・だけど、小6のある日。
私は、学級委員長になった。
先生からの勧めで、なんとなく。
・・・でも思ったんだ。