陽だまりのなかの僕ら


「・・・しま?」

そう呼ばれて、はっと我に返る。

こぼれた涙を、ごしごしこすって、下手くそな笑顔で笑って見せた。

「すごい、綺麗だね。」

おうちゃんはなにかに気づいたみたいで、私の手を握った方の手に、きゅ、と力を込めた。

それにドキッとして、急いで視線を空に向ける。

「俺に、なにか誤魔化しても、だめだからね。」

「っ・・・え」

ふいに、おうちゃんの唇から零れた言葉。
あまりにも衝撃的で、あまりにも急で。

思わずおうちゃんをの方を見ると、すぐ近くにおうちゃんの顔があった。

「・・・そういう、動揺するとこも。・・・ケホッ・・・どれだけ前からしまのこと知ってると思ってるの。」

ちょっとだけ、拗ねたような、怒ったような。

真剣な、眼差し。

「・・・私は・・・」


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