ぼっちでも



今まで一人っきりでも余り寂しいと思わなかった。それが当たり前な日常生活を送っていたから、そう感じる事がなかった。

が、呆気なく私の夢は脆くも崩れ去っていた。

結婚したからって、住む家が替わったからって、私の状況は変わりない。

この結婚に夢を描いていた訳じゃあないけど、でもこんな生活がまだまだ続くなんて思いもしなかった。


「いつかは食べて貰えるのかな?」


テーブルの上の料理を眺めながら小さく呟く。

また今日もこの料理達は深夜にはまた冷蔵庫の中へ。悲しいが仕方ない。これが現実。私に突き付けられた現実なんだ。

この現実がいつか覆されることはないだろうし、あったにしてもまだまだ先。

私はふっとため息吐いてテーブルの上で目を閉じた。

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