ぼっちでも



目を覚ますともう朝で、私はゆっくりとベッドから身体を起こし、カーテンの掛かる窓の向こう側に目をやる。

もうお日様はだいぶ空の天辺に近いのか陽射しが強め。
多分この時間だと、もう彼は出掛けてるのだろうな。

そう考えながら私は寝室を出てキッチンへ向かう。

テーブルの上にはいつもの様に空のコーヒーカップと新聞が無造作に置かれていて、彼の不在を物語ってる。
私は空のコーヒーカップをシンクの中に置き、冷蔵庫の扉を開けた。

昨日の残り物はやっぱりそのままで、私は小さなため息と共にそれを取り出す。

いつになったら食べてもらえるんだろ?一緒に食事をする事なんてこの先本当にあるのかな??

そんな疑問が頭をもたげる。

うんでも、考えても仕方ない。きっとなるようにしかならないし。

だけどそんな事を考えてしまったから、料理を目の前にしても食欲がない。だけど、せっかく作ったん出し食べなければゴミになるし……。

私は仕方なく料理を電子レンジで温め、それを彼が座っていたであろうテーブルの上に置いた。




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