ぼっちでも
母親の推測は正しい。
そう思いながら私は動きを止めた。
ソファーから立ち上がった私だったが動きを止めざる終えなかった。
ここを出たからってあの部屋には帰りたくなかった。だから別の場所に泊まればいい。お金なんてたんまりある。高そうなホテルにでも泊まろう。そう思った。
一番に思い付いたからここへ来てしまったけど、別にここじゃあなくってもよかったんだ。
「春臣君は知らないんでしょ?とにかくここにいなさい。行く場所なんてないんだから」
「………」
図星をつかれ、私は渋々ソファーに腰を下ろす。母親はそんな私を見て小さくため息吐くとどこかに電話を掛け始めた。
「あのー、お母さん?」
電話を終わらせた母親に声を掛ける。もしかして、彼に電話でもしたのかと気が気じゃあない。
「ご飯でも食べに行きましょ。まだ食べてないんでしょ?」
「………」