ぼっちでも
これから……
ぽろぽろと流れる涙と共に、嗚咽も少し漏れ始める。本格的に泣くつもりはなかったけど、だけど涙はやむ気配はない。益々激しくなる一方だ。
そんな私を見て父はおろおろし出すし、母親もちょっと躊躇ってる。私もどうしていいのか分からず、俯いたままだ。
その時、ふと温かな何かに包まれた。
それが何かなんてすぐには分からなかったけど、だだ人の気配と昔懐かしい匂いが鼻を掠めたから、なんとなく誰かに抱き締められているのだな。と感じた。
「ごめんね桃、まだ早かったのよね」
泣きじゃくる私に母親の声は優しい。そしてとんとんと私の背中を撫でる手は今までで一番優しい様な気がした。
「とりあえず、お部屋で休みましょう」