地獄の果てでキミを愛す
「何を考えている?」

「あ……ああ……」



確信がある訳ではない。
それなのに友人を疑うなんてどうかと思う。

だけど、どうしても気になるんだ。



「あのね、さっきのアドバイスの事なんだけど」

「あ?ああ」

「それね、亮太がしてくれたんだ」

「……亮太が……」

「うん、それでこの首輪も亮太から貰ったモノなんでしょう?
なんか引っかからない?まるで……」


まるで亮太が、直哉に私を監禁させるために
首輪を渡したのではないかと……。

根拠もない事が頭に浮かぶ。

最後まで言葉が続かなかったのは罪悪感からだ。


友人を疑うなんて最低だ。



「ごめん、今のは忘れ……っ!?」


私の声は静かに消えて行った。
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