地獄の果てでキミを愛す
「っ……!?」



ガクンと視界が揺れた。

さっきまで扉の前に立っていた私。

なのに今目の前にあるのは扉ではなくて床だった。



「ど……し……て……」



突然の眩暈。
上手く回らない口。

満足に喋る事すら出来ずに
両手と両膝をつきながら眩暈に耐えていく。



「気分はどうだ?桜」

「なお……や……?」



ゆっくりと視線を直哉に向ける。


さっきと同じ場所で
さっきと同じ格好で座る直哉。


その顔は怪しく歪んでいた。
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