地獄の果てでキミを愛す
愛され続けてきた私は
もう何もかもがどうでも良くなったみたいだ。


直哉がいないこの空間が
凄く寂しくて……。


直哉が傍にいないと落ち着かない。



「直哉……早く戻ってきて……」



手錠をしたままの手。
その手でシーツを掴み彼を待ち望む。


あの大きな手で
あの虚ろな目で


私を滅茶苦茶にして。



「なおやっ……」



きっと。


今の私も直哉と同じ
虚ろな目をしているに違いない……。
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