地獄の果てでキミを愛す
「よう、久しぶりだな」

「りょ、亮太……久しぶり……?」



呑気に挨拶をするが私の体は固まったまま動かない。


だって何でここに亮太がいるのか。
直哉はどこに居るのか……。


分からない事が多すぎる。



「ははっ、随分といい恰好をしているな」

「え……っ!?み、見ないで!!」



亮太の言葉で
自分がどんな姿でいるかを思い出したんだ。


裸に首輪。
鎖に手錠。


恥ずかしいことこの上ない。



「今更隠しても遅いけど」

「……いやっ……」



金属音を響かせながら
私は布団を自分に手繰り寄せる。
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