地獄の果てでキミを愛す
「直哉……直哉!!」



何度も彼を呼ぶけど何も反応がない。



「無駄だよ、直哉は今寝てるから」

「寝てる……?」

「いや、気絶してるの方が正しいかな。
鳩尾を殴ったら気絶しちゃった」



楽しげに笑う亮太が怖くて仕方がない。


この人誰……?
私が知っている亮太はこんな人じゃない。



「来ないでよ……」



私の声なんて聞こえていない様に亮太は近付いてくる。


そして私の掴んでいた布団を奪い取ると
恍惚とした顔で私を見つめていた。
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