この青空が溶けて見えなくなる前に。



顔の筋肉を頑張って動かして、笑顔を見せる。



私の言葉に友里亜は気まずそうに目を泳がせた。



「希子、日曜日のことなんだけど。
さっきお母さんから聞いて、日曜日家族で出掛けることになっちゃって…その…」



出掛けるって何しに?
そこに大ちゃんもいるの?



どんどん私の心の中が黒く歪んでいく。



「あ、そうなんだ!じゃあ、しょうがないよね!
また今度にしよう?デートとは言ってもこれと言って行きたいところも思いつかないしさ!家族とお出かけ行ってきて」


「ごめんね。今度なんかおごるから」


「そう言って友里亜いつも次の日になったらすっぽかすんでしょ!絶対おごってよ!」


「…希子なんかヤナみたいなウザい性格になってるよ」


「え、ほんと!?あいつにだけは絶対なりたくない!!」



それからは雑誌を一緒に見たり、クラスメイトの呟きを見て一緒に笑ったり他愛もない時間を過ごした。



そのお陰か私の心の黒いモヤモヤも、いつの間にか消えてしまっていた。



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