この青空が溶けて見えなくなる前に。
「…希子。ごめんね。
もっと早く言おうと思ったんだけど…」
謝らないでよ。
何も知らずに片想いしてた私が惨めじゃんか。
それに言わなくたって分かってるよ。
友里亜は私が大ちゃんのことが好きなの知ってたから、言い出せなかったんだよね。
そう言ってあげたいけど、今の私にはそれを言う元気がない。
「希子……」
うつ伏せでベッドに寝ている私に友里亜は何も言わずに優しく抱き締めてくれた。
その優しさに思わず涙が溢れそうになったけど、グッと堪えながらゆっくり起き上がった。
起きれば今にも泣きそうな顔をした友里亜がベッドの側に座っていた。
「今日何も言わずに帰っちゃってごめんね!
家でやりたいことあってさ、終わったらすぐ帰ろうと思ってたんだよね~!」
泣きそうな友里亜を見たくなくて、無理やり笑って話題を変える。
これ以上あの話になれば堪えきれないから。
「やりたいことっていってもこの前借りてきたDVD返しに行くこ……」