この青空が溶けて見えなくなる前に。
友里亜を見れなくてわざと顔を逸らして話していたら、両頬を友里亜の手で挟まれて無理やり正面を向かされた。
「…言いたいことはそんなことじゃないでしょ?」
「…っ!……返しに行く…ことだったん、だけどね…っ」
友里亜の言葉によって我慢していた想いが溢れだした。
自分の頬だけじゃなく、頬を包む友里亜の手まで濡らして。
無理やり話を変えてもダメだね。
友里亜にはすぐに気付かれてしまう。
「……なにも出来ずに…っ…終わっちゃった、よ……うっ…
私の……初恋………終わっちゃったよぉ……っ!」
いつかは何か変わると思ってた。
だって私は他の女性(ヒト)より特別な存在になってると思ってたから。
だからいつか自分の想いを伝えて、幼馴染みの関係から恋人になれる日が来ると思ってた。
そう思ってたのは私だけで。
神様は運命は待ってはくれなかった。
私に思いを伝えることすらさせずに、この初恋は終わらせてしまった。
こんな想いするくらいなら……