この青空が溶けて見えなくなる前に。
「…どうして…こういう、時だけ……っ優しくなるの……!」
ズルいよ。ズルい大魔王だよ。
そう思っても一度溢れだした涙は止まることを知らなくて。
「…二つ…決めてたの……
一つは大ちゃんに…想いをちゃんと…っ伝えること……
もう一つは……泣かずに想いを…伝えること…ふっ、…」
この青空が涙で溶けてしまう前に大ちゃんに想いを伝えよう。
そう決めて大ちゃんに想いを伝えた。
ねぇ、大魔王ヤナ様。
「…私……出来てたよね…っ?
ちゃんと…ふっ、…笑えてた…よね……?」
笑って言えてたと分かっていても、言って欲しかったのかもしれない。
だからこんなことヤナに確認したのかもしれない。
そんな私の気持ちをすぐに分かってくれるのが、不本意だけどこの大魔王様で。