君と秘密のラブレッスン
「ごめん、ホント。私も朝型生活には昔から憧れてはいるんだけど……」
「いいよもう、その話は何度も聞いた」
朝食とるために食堂に入ると、さすがギリギリすぎる時間だけあって、混雑のピークは過ぎていた。
これから食べる人の列はなく、食べ終わった食器を片づける人の列が出来ている。
「つぐみ、ハイ」
新菜からトレイ受け取ると、その上にご飯、お味噌汁、目玉焼きとサラダを乗せて最後にお茶をコップに注ぎ、空いている席に座る。
「いただきます!」
「あと15分でHRはじまるよ。本気で急がないと」
私の向かいの席に座った新菜の言葉に頷いて、私はご飯に箸を伸ばした。
いつもどおりの朝。
こんな私の慌ただしさに付き合ってくれる新菜には、本当に感謝だ。
勉強はそれなりに大変だけど、きっと今日も頑張れる。
いや、ていうかテストも近いし頑張らなきゃ……。
テストのことを思い少しばかりの憂欝を覚えながらも。
また、いつもと変わらない今日が、はじまる。